今回のスクラッチ(Scrach)講座では、いよいよ、スクラッチ講座@で作成した「スプライト」を動かす「スクリプト」について学びます。
「スプライト」と「スクリプト」について理解した後は、いよいよ「スプライト」を動かす事が出来るので、あと少し頑張って学習して下さいね。
「スクリプト」とは、スクラッチ以外でも使われる言葉で、「プログラム」のことをさします。
この「スクリプト」を作成することで、画面上のスプライトを自由に動かすことができます。
そこで、今回は「スクリプト」の種類と、「スクリプト」を組み立てる「ブロック」について説明します。
まずは、画面右に注目して下さい。
スクラッチのスクリプトは、「動き」「見た目」「音」「ペン」「データ」「イベント」「制御」「調べる」「演算」「その他」の10種類に分かれています。
「動き」のスクリプトは、文字通り、スプライトを動かす命令のスクリプトです。
例えば「○歩動かす」とか「○度回す」といったスクリプトがあります。
「見た目」のスクリプトも、文字通りで、スプライトの見た目を変えるためのスクリプトです。
例えば、「服を着替えさせる」「表示する」「隠す」といったスクリプトがあります。
「音」のスクリプトでは、コンピュータから音を鳴らすことができます。
スプライトに吹き出しで何か話させるような場合は、それが音が出ない場合は「見た目」のスクリプトに分類されます。
「ペン」のスクリプトでは、「筆記用具」のスプライトで画面上に絵を描く事ができます。
初期設定のスプライトでは、この「ペン」のスクリプトは使用できません。
「データ」のスクリプトでは、「変数を作る」「リストを作る」という2種類のスクリプトを自作することができます。
より高度なプログラミングの機能なため、この回では紹介を控えさせて頂きます。
この「イベント」が無ければ、スプライトを動かすことはできません。
詳しくは、後続の講座で説明しますが、簡単に説明すると、スプライトを動かす「引き金となる出来事(動作)」が「イベント」のスクリプトです。
例えば「スペースキーが押されたら」などのスクリプトがあり、このスクリプト通りの動きがあった場合、その他の種類のスクリプトと組み合わせてスプライトを動かすことができます。
「制御」のスクリプトは、とてもプログラミング言語らしいスクリプトです。
スクラッチは日本語で組み立てて行くのですが、この「制御」のスクリプトを使いこなすことができるようになれば、仕事で使われているようなプログラミング言語の基礎となります。
「調べる」のスクリプトは、「マウスが今どこにあるのか」「スプライトが画面の端に触れているか」など、調べる事に使用するスクリプトです。
このスクリプトも高度なため、初期は手を出さない方が無難です。
演算は、プログラムに計算をさせるスクリプトです。
小学校高学年以降でしたら、使いこなせると思いますが、低学年のお子さんには少し難易度が高いと思います。
その他は、LEGOと連携させるなどの拡張機能を追加したり、新しいスクリプトを自分で作り出したりする事ができます。
3回目となる次回以降の実践講座では「動き」「音」「見た目」「イベント」の4つのスクリプトを中心に扱っていきますよ。
スクリプトの中の「動き」を選んでください。
「10歩動かす」「15度回す」など、青色のアイテムがたくさん並んでいると思います。
スクラッチでは、これらスクリプトの書かれたアイテムを「ブロック」と呼びます。
「ブロック」は、マウスでクリックして、画面右に配置する事ができます。
「ブロック」どうしは、このようにパズルのように繋ぎ合わせることも可能です。
通常、プログラミングでは、自分で言語を書いて作っていくのですが、スクラッチでは「ブロック」をパズルのように繋げて行く事で、プログラムを作成する事ができます。
今後の講座では「ブロック」という言葉を多く使うことになるので、「ブロック」とは何かを覚えておいて下さいね。
「スクリプト」と「ブロック」について、理解していただけましたでしょうか。
前回の1回でご紹介した「スプライト」「スクリプト」「ブロック」が全て揃って、スクラッチでプログラミングを行う事ができます。
難易度が高いプログラムを作る場合も「スプライト」「スクリプト」「ブロック」が基本になってきますので、お子さんと一緒に勉強する場合は、まずこれらについて説明してあげて下さい。
基本的な事が分れば、あとは直感的に楽しく作っていくだけですよ。
次回の講座からは、いよいよ実際にプログラムを作成していきます。 「スプライト」「スクリプト」「ブロック」について、復習しておいて下さいね。